今回は当店のキットを使用し、本来装着が不可能なオーリンズフォークを組み上げてていきます
神経質なてんちょー、ステムシャフトの底面に少しでも傷がつくのが嫌なのでフロントスタンドは極力使用せず、センタースタンド又は、メンテナンススタンド+フレーム下をジャッキで上げます
高さの微調整もできますしフロント回りの作業性も良いです
キャリパー&ホースクランプステーを車体に傷をつけないように慎重に取り外します
外したキャリパーや、他の各パーツに傷をつけてはなりませんからパッド保持用のプレートを挟んだ上でぶら下げ用のバッグに入れて吊るします。愛用しているのはデイトナ製です
右側も同様にキャリパー&ブレーキホースジョイント部、そしてスピードセンサーを取り外します
フロントフェンダーを傷がつかないように養生してから取り外します
さらにディスクをフォークに擦らないように慎重にフロントタイヤを取り外します
最後にステム&トップブリッジの割締めボルトを緩めフロントフォークを取り外します
余談ですが、今回は交換してしまいますが、過去に新車でフォークの取り付け高さが僅かですが左右で違う車両がありましたので新車にかかわらず取り付け状態は必ずチェックするポイントです。
取り外したフロントホイールの左右のカラーをキットのカラーに差し替えます
純正のホイールカラー寸法が、2003~2013と2014~で違いますので当然キットのカラーも2014~用となります
更に、オーリンズフォーク(旧モデル)がABS車両に取り付けできなかった最大の原因となっているパルサーリングをキット付属のものへ交換します
当店オリジナルのパルサーリングはオフセット量を変更しておりますので、オーリンズフォークに干渉することはありません
パルサーリングを止めるトルクスボルトもキットに新品が付属しておりますのでそちらを使用いたします
これでフロントホイールの準備は完了です
そしていよいよオーリンズフォークの登場です
神経質なてんちょートップキャップの切り欠きの向きも左右で揃ってないと…
いやぁぁぁぁぁぁぁ!
なのでトップブリッジの割締めボルトをフォークが落ちないギリギリところで仮締めし突き出し量とトップキャップの向きを微調整し…
ここだぁぁぁぁぁぁ!
というところですかさずステムの割締めボルトを締め上げますお客様の車両の場合は規定トルク27N・mです
CBレーサーは旋回性向上を狙って2※N・m
その後トップブリッジの割締めボルトを一度緩めてから22N・mで締め付けます
ちなみにCBレーサーは1※N・m
フェンダーブラケットを取り付けます左側は、キットに付属のステーを使用します
左右で違和感の無い様にデザインも拘っております
フロントフェンダーを差し込みます
オーリンズフォークへの交換後はフロントタイヤより先にフェンダーを入れたほうがスムーズです
ここでフェンダーをしっかり止めてしまうとアクスルシャフトがスコンッと入らなくなりますのでフェンダーは前のボルトだけ仮止めのままにしておきます
前だけにしておくとフェンダーが上を向いてくれるのでホイールがはめやすくなります
CBのアクスルシャフト径に変換するため付属のアクスルカラーを差し込みます
オーリンズの取説に従い割り部は下へ向けます、左側はアクスルボルトを組むと割り部の位置が分からなくなりますので後で拭き取れる程度のマーキングをしておくのも良いかと思います
ブレーキディスクのフローティングピンをアウターに擦らないように慎重にホイールを取り付けます、が念のためアウター内側も養生します
純正とは逆の右側から薄くグリスを塗った(最近のてんちょーご愛用はベルハンマー)アクスルシャフトを挿入しフォーク左側の割締めボルトをアクスルカラーが回らない程度に仮占めし右側にあけられている穴を利用しシャフトが回らないように固定し付属のアルミ製のアクスルボルトを規定トルクで締め付けます
見た目も良いアルミ製のアクスルボルトですからソケットで傷がつかないように間にビニールを挟み不要な工具跡もつかないようにします
その後一度左側の割締めボルトを緩め、一旦ジャッキを外しサスペンションを数回ストロークさせフロントタイヤの位置を決め&アクスルシャフトをなじませます。この時ブレーキキャリパーはまだ取り付けられておりません
再度ジャッキアップ後左側の割締めボルトを交互に締め付け最後に規定トルクで締め付けます
その後に右側割り締めボルトを規定トルクで締め付けます
キット付属のブレーキホースクランプを取り付けフェンダーを各ボルトで固定します
キャリパーサポートを取り付けます
左側は、オーリンズ製のものを使用します
右側は、キット付属のものを使用します
右のオリジナルサポートは左右で違和感のないようにデザインにも拘りました
サポートとディスクの距離を測定しセンター出しが必要な場合は付属のセンター出し用のシムプレートを挟みます
サポートにキャリパーを取り付けます
ボルトは全てねじロック剤を塗布し規定トルクで締め付けます
左側のブレーキホースをクランプに挟みます
その後完全なボルトオンキットと言い辛いモヤッとした作業ですが、スピードセンサーに接着されているマウント用のラバー3個を配線ドライバーと脱脂洗浄剤を駆使し剥がしてフリーで動くようにします
スピードセンサーは高額な部品なので傷めないように慎重に作業します
右側のキャリパーサポートにスピードセンサーを取り付けます
ここでパルサーリングとスピードセンサーのクリアランス(エアギャップ)を測定し0.2mm~1.2mmの規定値以内であることを確認します
マウント用のラバーを移動し付属のガイドプレートで右側のサポートにスピードセンサーケーブルを固定します
ブレーキホースンジョイント部と再使用のガイドプレートを付属のボルトで右側のフ
ェンダーステーに固定します
スピードセンサーに無理な力が加わらないようにクランプラバー(タイラップ止めのクランプも)を移動し純正のクランプで固定します
ふう…取り付け完了
実はこの後ブレーキホースの交換も控えておりますので一部は完全に組み上げなくてもよかったのですが何せ性分で…
※オーリンズフォークセットアップキットは現在のところ取り付け用パーツのみの単品販売はしておりません