国道299号をブッ飛ばす…いや、法定速度で快走する原付ツーリングクラブの面々
後ろから大型バイクが近づけば必ず左側一列に寄ってスピードを落とし、道を譲ります
だって、我々原付だもの
千鳥走行を続け、皆様のお邪魔をするわけにはいきません
さすがに原付ですから、登りなどは一度落ちた速度はそう簡単には回復しません
スロットルケーブルが引きちぎれんばかりの全開でがんばります
それでも法定速度内です
だって、われわれ原付ですから
下りに入るとここぞとばかりに速度を乗せていきます
法定速度内で
下りになりますと、これまで経験した事のないような、フレームが捩じれているような挙動、ブレーキ周りが軋む様な振動と異音、一気にブレイクしそうなサスペンションのスリリングな動きを感じながら、秩父路の奥深い山々の緑や、国道沿いを流れる川のせせらぎを感じつつ、歯を食いしばって…いや、心穏やかに気持ちよく走ります。
だって、それが原付ツーリングの醍醐味なのですもの
穏やかな走行を続けていると先ほど道を譲った大型バイクが今度は道を譲ってくれます
ああ、この国のバイク乗りはなんと素晴らしい…
道の駅「あしがくぼ」で休憩をする一同
「今一度皆さんに原付ツーリング倶楽部の4ナイの鉄の掟を確認させていただきます!」
「戻さナイ!落とさナイ!諦めナイ!そして乗らナイ!」
「ハイ皆さんご一緒に!!」
「もどさない、おとさない、あきらめない、そしてのらない」
「声がチイサァァァい!!」
「この秩父の山々に木霊するがごとく大声でわんすもあー!!」
「もどさない!おとさない!あきらめない!そしてのらない!!」
「はい!良くできました!!」
「いいですか皆さん!原付はアクセルを緩めたら負けです!一度落としてしまった速度はそうは簡単に回復しませんよ!そして、原付だから1300ccには付いてイケねーよなんて諦めてはいけません。我々には登りの数だけ神様は下りを用意してくれています!」
「そして今回特別枠でご参加のKさん!PCX150ですね!帰りに疲れたからといって高速に乗るのは最も恥ずべき行為です。解ってらっしゃいますね!!」
「こんなだから、会員減ってんじゃないのか?」
「あにじゃ!今何か言いましたか!」
「い、いえ…」
「それなら良いです。次は皆さんが楽しみにしているバーベキュー大会会場です!」
「出発進行~!!」
いやっほ~い!!!!!
「廃部だな…」
次回昼食~帰宅編へと続く